「サッカーは個人プレーじゃないんだ。一人で練習したって力なんかつかない。そんなに委員会が大事なのかよ?」


大事なんだよっ!


なんて、言いたいところだけど、俺の気持ちをペラペラと話すつもりはない。言ったところで、理解してもらえる保証もないし。


「朝練に切り替えたことで、使い物にならないくらい力が落ちたら、補欠にして下さい。俺は絶対に、今以上の技術を磨いて、最高のプレーをします」

「……補欠ねぇ」


キャプテンは気に入らないと言ったような顔で、ため息をつく。隣でずっと話を聞いていた永井先輩が、口を開いた。