顔を上げると、優しい笑みを浮かべた男の子と目が合う。 あ……。 バッと目をそらして、慌てて口を開く。 「……お、おはよ」 よりによって、なんで彼!? 声をかけてきた相手は、同じクラスの相馬雅紀(そうままさき)くん。 男の子が苦手な私は、特に彼は苦手。だって。