はっきり言って、今までは押される側だったから。こんなに自分が積極的だってこと知らなかった。
永井先輩からは、ごり押しはダメって言われたけど、今は押したくて仕方なかった。
彼女はただ、コクンと小さく頷いてくれた。
俺が一方的に話し掛けてるだけなのに、なんでこんなに嬉しいのかな。
二人のまわりだけ、穏やかな心地いい空気が流れているように感じるのはきっと……。
俺が君に、本気で恋におちてるからなんだ。
彼女から教えてもらった、ハナモモの花言葉を思い出す。
“恋のとりこ”
俺は……完全に、君のとりこだよ。


