彼はポケットから鍵を取り出すと、玄関をガラガラと開ける。
「うわ……やっぱり埃っぽいっ!」
本当だ。外観はそうでもないのに、建物って人が住まなくなると風化しちゃうんだ。
「服が汚れるから、あみはここで待ってて」
「大丈夫、私も手伝う!」
家にあがって、全ての雨戸と、窓を二人で手分けして開けた。
開いた窓から、暖かな風が入り込んできて、淀んでいた空気が澄んでいくようだった。
縁側つきの畳の部屋を彼がサッとほうきて掃いてくれた。
「まだ埃っぽいけど、さっきよりはマシかな」
「うん、ちょっと休憩しよ」
私は畳の上に座って、足を伸ばした。ぽかぽかと暖かな日が入る畳の部屋。ああ、なんか和む。


