「私達は同じ高校だけど、相馬とは離れちゃうんだよ。喧嘩してる時間があるなら、仲直りしてもっと一緒にいる時間を大切にしな?」 ……なおに言われて、初めて実感した。 私達はもうすぐ離ればなれになるんだ。 学校に行っても、彼はいない。そんな生活になるんだ。考えたくなかったのか、忘れてた。 「……うん。そうだよね」 もうすぐ近づいてくる“別れ”という現実から、目を背けていたのかもしれない。