あみは……ボタンなんかいらないのかな。二人の気持ちが通じ合ってるから、あまり気にしてない?


二人の気持ちが通じ合っていれば、ボタンなんてただの塊……。


だから。


「……いいよ。その変わり、俺がお前の妹に渡したことは言わないでくれよ」



変な噂を立てられたら、たまったもんじゃない。


「もちろん! サンキュー! 妹、泣いて喜ぶよ。早速、妹に報告してくる」



そう言って、松井は教室から出ていった。



なんで卒業シーズンになると、ボタンなんか欲しくなるんだか……。


男の俺には全く分からない。