「田宮さん、聞いてますか?」 塾で数学の授業を受けている真っ最中だった。うとうとしていた私は先生から注意を受ける。 学校が終わると、すぐに塾へ向かう。家に帰り着くのは夜8時すぎ。 宿題と予習復習をして、夕御飯を食べて、お風呂に入ったら、テレビさえ見る時間もない。 そして毎朝7時までに学校へ行き、彼と会う生活。 さすがに疲れていた。 「すみません。聞いてませんでした……」 眠くて仕方ない。 私……こんなんで塾に来てる意味あるのかな? 頭が働かない……。 眠いよぉ……。