「どうしたの?」 「……襲われかけたことがあるの」 「……え?」 彼から優しい笑みが消えて、凍りついた表情になる。 「習い事の帰り道で……男に無理やり体を触られて……それで」 話しているだけで、ガタガタと体が震えてくる。そんな私を、彼は強く抱き締めてくれた。 「もういい。言わなくていい」 「ダメ。聞いて……」 「分かってる。俺が迫って、あんなに過剰に拒否ったのはそれが原因なんでしょ」 彼の腕の中で頷く私。