「好きだから幸せになってほしいって気持ち……二人から教えてもらった。俺はきちんと想いを伝えられたから悔いはないよ」 「……ありがとう。二宮くん。私……行くね」 「うん。頑張って」 二宮くんは切なげな表情で私を送り出してくれた。 ありがとう……あんないい人に想われて、私は幸せ者だ。 だけど、気持ちに応えられなくてごめんなさい……。 私の好きな人はこれから先もずっと、彼しか考えられない……。 私は図書室の扉を開けて、走り出した。 彼のもとへ……。