彼女の代わりに、まわりの友達が二宮の言葉に答えた。 「一発芸だって! やってみなよ」 「じゃ、マッチョ売りの少女やります! プロテインいかがですかー!?」 「…………」 すべった。面白くない。みんなが凍りついている空気の中で、彼女は、ソッと袋ごとクッキーを差し出す。 「どうぞ……」 「やった! ありがとう!」 ……や、優しすぎる。