「……さっきさ、違うクラスの子に告られたんだ」

「……うん」


若干テンション低め。穏やかな口調だったけど、顔は怒っているように見えた。


「その女の子は、あみが俺達は別れたから、好きなように告白すればって言われたって言うんだけど本当?」


あ。
あの時の女の子だ……。


「本当にそんなこと言ったわけ?」

「……言ったよ。まだあの時はきちんと別れてなかったけど、昨日私達は」



“別れた”って言う前に、彼の言葉に遮られる。


「別れてないよ。俺はまだ、別れたと思ってない」

「でも……昨日の保健室で私は……」

「好きでもないって言っただけだろ? また好きになってもらえるように、俺は俺なりに努力してた……」