「おはよ。」 リビングで朝食を準備するママに挨拶をし、新聞に目をやる。 平成14年7月20日。 やっぱりあの終業式の日だ。 あたしが優樹に告る前。 記憶は全然ないけど、やらなきゃいけない事は分かってる。 いつものようにあいつへの気持ちを抑えればいいだけ。 「おはよう♪早く食べないと学校遅れるわよ。」 ママが言った言葉がデジャブみたいに過去の記憶と重なった。