ここから背の高い街路樹のならぶ緩やかな坂道を下るとすぐに学校だ。


「あと少し!ラストスパートーッ!」


見通しのいい道には人も車も見当たらない。


ハンドルを強く握ったあたしは、下り坂の力も借りて更に加速した。


その瞬間、脇道から白い車が目の前に姿を現す。


「あっ!!」