日だまりの中のソファーでぼうっと座っていたお母さんが、不思議そうな顔をする。


「なにかって、なにかしら?」


「うーん、気になったことならなんでもいいよ」


少しの間うつむいたお母さんが、モモの指定席だった場所を懐かしむみたいになでる。


「……あ」


そして小さな声をもらしてなにか思い付いたお母さんの表情が暗く沈んだ。