秋山 早苗。

私の親友。

保育園から、ずっと仲良しの幼なじみ。

「おはよう!」

片手を上げて、彼女は駆けてきた。

「おはよう!」

私は落ち込んだ顔を無理やり笑顔に変えて、手を振って応えた。

わざと、明るい自分を演出している。

親友。

…そう言いながら、私は友にウソをつく。