『ナギ、おばさんくさーい!?』

アハハハハ…。

という、甲高い笑い声を背中に受けて。

『仕方ないよね。
お母さんいないんだから』

そんな声も聞こえたような気がして。

私はカバンを胸に抱えて、泣き出しそうになる瞳をこらえて、走り始めた。

『消えてしまいたい!』

いつもの私が、顔を出す。

『消えちゃいなよ!』