「何言ってるのよ!?
こういう女の子らしい服装は、アタシよりナギの方が絶対に似合ってるんだってば!!」

「そうかなあ?」

「そうだよ!!
アタシ、前々からナギに言おう言おうと思ってたんだけど、ナギはスカートの方が絶対似合うよ!」

ぷっくりとした唇をUの字に曲げながら、早苗はそう言った。

「女の子らしいのは、早苗の方でしょ!?」

私は不思議な気分で、早苗を見つめた。

私は自分を、『女の子らしい』と思ったことは、ただの一度もなかったから。