『真結?』 大好きなその声にも、返事をすることができなくて。 『…真結?』 俯きながら、あたしは小さく 「…帰る」 それだけ言った。 ―――――… 「………」 『………』 駅までの道も、電車の中も、駅から家までの道も、ずっと黙ったままで。