そんな事を考えながら、私はダイトからきたメールを読み返していた。


『Miracle Fantasy』をやるよりも、こちらの方が淋しさを紛らわせる事に気付いたんだ。


所詮、メールなど、ただの文章の羅列。


それなのに、何だか不思議だ。


ダイトが、送ってきたメッセージだと思うと、それだけで大切なモノに感じる。


やはり、ダイトの存在は特別なのだろう。


不思議な話だ。


顔も名前も知らないのに。


寧ろ、知っている事の方が少ない。


それでも、確かにダイトを近くに感じる。


それは、物理的な距離ではなく、心の距離。


ただの背景と化しているクラスメート達よりも、ダイトの方が何倍も近くに感じるんだ。