第二ボタンと春の風



帰る前に、テニス部に寄った。
麻衣にノートを届けるためだ。


「ありがと亜紀!」

「うん」

「で、今日も部活出ないの?」

「……うん」


麻衣を避けてしまう。

安藤にもきっと呆れられてる。


もう、戻れないかも……




こんなふうに振り回されるくらいなら、

好きになんてなりたくなかった。


叶わない恋なんて、

苦しいだけだ。