第二ボタンと春の風



「……麻衣を?」

「……いや……なんつーか」



『私を?』

喉に声がつっかえた。
むしろつかえて助かったかもしれない。

部 外 者 は、そんなこと訊いちゃだめ。



「……準ゆーしょー、おめでと。
すげえな」

「……優勝はできなかったけど」


石井は私の言葉にヘラヘラ笑った。


「準優勝できなかったやつもいるじゃん」


「……そだね」


石井が私を励まそうとしてくれてる。

私は頑なに顔を合わせないまま、カルピスのプルタブを起こす。

……私が炭酸飲めないの、覚えてたんだ。