ケイカ -桂花-

最初からノーマルペプシ2本買ってたんじゃん。

さっき、炭酸じゃないのって言ってたら?コーラって言ってたら?

別に私は特別ノーマルペプシ好きって訳じゃないし、むしろ炭酸系はあんまり飲まない。

もしそうだったとしても宮崎が知るはずもない。

「なんで分かったの?」

「愛の力、かな?」

愛・・・って、そんな自信満々に言われても。

カァァっと顔が熱くなる。

一瞬遅れて、宮崎の顔も赤くなり「いや、オレが飲みたかっただけで」なんてブツブツ言い訳した。

自分で言ったくせに。


プシューーーッ!!!

「うわっ」

激しい炭酸の弾ける音と、宮崎の大きな声が同時にした。

「なにやってんのーー」