「おかえりー。ご飯すぐ食べるでしょ?」

明るいリビングに、いつもの明るいお母さんの声。

「あー、・・・うん」

さっきまでとのギャップにくらっとする。

「勉強するのはいいけど、あんまり遅くまではお家の方にご迷惑になるでしょ?」

勉強?

お母さんがご飯の準備に集中してるスキを狙って、ソファーにいるオヤジが、うんうん、と大きく首を振っている。

合図らしい。

何言ったんだ?オヤジは。

「はーい」

取り合えず当たり障りの無い返事をしておく。

どうやら友達の家で勉強していた事になってるらしい。

もうちょっとマシなの思いつかなかったのかよ。