ケイカ -桂花-

フッ。

なにやってんだ?鼻で笑ってしまった。

私は、自分に都合のいい事だけを拾い上げて繋いで、無理やり答えを出そうとしている。

私の希望する答えを。

いっそ見なかったことにする?

そうすれば今まで通り、何事も無かったみたいにつきあっていける。

・・・今まで通りなんかじゃない、な。

もう今更見なかった事になんて出来ない。

流した沢山の涙や、切り裂かれる様な胸の痛みを体が覚えている。

ちゃんと話し合って・・・、うん、そうそう。

・・・ちゃんとってなんだ?

宮崎の話をちゃんと聞いて?

ちゃんと言い分を聞いて?

言い訳を聞いて?

それを私は信じて?

その上、誤解してごめん、とかあやまっちゃったりして?

それで?で?

ワーーーーー、っと大声で叫びたい衝動に駆られる。

それが出来たら少しはすっきりするだろうに、出たのは小さなため息一つだった。