ケイカ -桂花-

メールが2通、どちらも宮崎からだった。

1通目は昼休み終了間近に、屋上にいる、だった。

Dとキスした後に打ったんだ。

その時Dはまだ隣にいた?

2通目は授業中、どこにいる?調子悪いの?と心配する内容だった。

私に見られたんじゃないか、ってビクビクしながら打った?

だけどその後にメールも電話も無いのは、もうどうでもよくなったから?

探り入れたり、様子伺うのが面倒臭いの?

・・・いや、違う。

宮崎はずっと教室で私を待っていた。

もし宮崎がズルイ男だったら、待っている事を知らせてくるはずだ。

待っている事をアピールするはずだ。

宮崎はそれをしてないから、ケイと会わなかったら、待っている事を私が知る事は無かった。

だから、純粋な気持ちで待っていたんだ、と思う。

「ハナの事本当に好きなんだね」ケイの言葉がよみがえる。