ケイカ -桂花-

「ハナの事が好き」その言葉で、体が浮き上がるくらい急に軽くなった。

そっか、私それが知りたかったんだ、宮崎がどう思っているのか。

私も宮崎が好き。

モヤモヤしてたものがはっきりと言葉になって現れた。

宮崎の気持ちを知って、自分の気持ちがやっと分かるなんて、後出しじゃんけんみたいでずるいけれど、私の正直な気持ちだ。

もちろんケイがそう思っただけで、本当のところは分からない。

「私も好き」そう言おうとした時、ケイが低い声でつぶやくように言った。


「だけど-------」