ケイカ -桂花-

本当はケイの部屋に泊まりたかった。

あの汚くてクサイ部屋に。

だけど「外泊は男とするもんよ」と言って、家の近くまで送られた。

そして別れ際にはっきりとした口調で聞いた。

「ハナ、彼の事今も好き?」

「これから考える、よ」

ケイは一瞬迷うように視線を動かした。

「カバン取りに行った時、彼に会ったよ」

宮崎に?

「なんか机に隠れるようにして床に座ってた。ハナの事待ってたみたい」

ずっと待ってってくれたんだ。

まあ、約束したままいなくなっちゃたんだしな。

気にはなるだろう。

「で、なんか言ってた?」

「具合悪くなったって言ったら、本気で心配してた。ハナの事本当に好きなんだね」