ケイカ -桂花-

「おいしいもの食べに行こ」ケイが張り切って言ったから来たのに。

「ラーメンかよっ」

しかもこだわりのラーメン屋じゃなくて、どこにでもあるチェーン店。

だったら下のコンビニでよかったじゃん、何の為のコンビにだよ。

そもそも食欲すら無いんですけど・・・。

人通りは多いのに店内はガラガラで、やたら明るい蛍光灯の光が目の前のラーメンをさらにまずく見せていた。

「ここ、よく来るの?」

箸で丼をムダにかき回しながら聞いた。

「1年ぶりくらい?かな」

あっそ。

ケイがおいしそうにズルズル音をたててすするから、麺を2,3本すくって食べてみたが、見た目通りの味に箸を置いた。

完全に食べる気を失くした私は、ケイの食べる姿をぼーっと見ていた。