ケイカ -桂花-

不意に甘い匂いが鼻の奥につんと届いた。

強制的ににケイの顔が頭に進入してくる。

そうだよね。

そんなのダメだよね?

多分、それはものすごくくだらない事だ。

私だってそのくらいのプライドは持っている。

プライドなんてそんなキレイなもんじゃなくて、ただの意地だけど。

女の意地。

これだけは最後まで崩したくない、絶対に。

そうだよね?ケイ。



いつの間にか眠っていた。

ガチャンッ、その音で目が覚めた。

見るとケイの足元でコップが転がり、茶色の謎の液体が床に広がりつつあった。

ケイが倒したらしく、気まずそうに苦笑いしてる。

床に置くなよ、しかもなんか入ったままのやつ。

「ちょっとは片付けたら?ゴミ屋敷じゃん」

「アハハ、苦手なんだよね昔から・・・」

店はあんなにきれいなのにどうなってんだか・・。