「けっこう見られてたんだ」 あからさまじゃないヒトを入れると、まだまだいるけど。 「・・・だけじゃないよ」 「何が?」 「見てただけじゃない。 あいつら、類とオレがここにいるのを、 ヒヤヒヤして見てたんだ」 「何で?」 友之はにっこりする。 「何でだろうな。 オレはあいつら三人に別々に声をかけられたことがある。 『木崎さんって、お前の彼女なのか?』って」 「・・・へえ」 「オレは類ほど不親切じゃないからな。 彼女じゃないけど、お前達には無理だぞって言っておいた」