「よし…。」



私は大きく息を吸い込んで家を出る。



もう、夏は終わりを告げていた。


9月。


今日から新学期が始まる。



ピンポーン…


私はいつも通り、幼なじみの家のチャイムを鳴らした。



ただいつも通りじゃなかったことはというと、



私がとても怒り狂ってたこと。



「亮馬ぁぁ!!はよ来いやぁぁ!!」



私が怒鳴ると、幼なじみの亮馬の返事が微かに聞こえてくる。