それ以来、バイクのお兄ちゃんとは、この土手でよく会っていた。 パパは、チョコが私たち以外の人に、じゃれている姿を見て、すごく驚いていた。 この土手は、カイにとって、思い出の場所なんだって。 初めてあった日に、そう言っていた。 小さい頃は、家族みんなで、よく来ていたとか。 ここで食べるお弁当は、格別に美味しいとか。 11歳の私に、熱く語っていた。 あの頃の私は、まだ幼くて、バイクのお兄ちゃんが、すごく大人の男の人のように感じた。