-意地悪王子な旦那様-




体育館の中に入るなり幸子さん(担任)が俺の背中を押してきた。


……えっ?!


幸子さんの顔を見て目で訴えた。


『嘘だろ』と。

すると…『遅刻した罰♪』と言ってきた(目で)。


そう言いながら幸子さんは俺を舞台に立たせた。



まじでか、嘘だろ?



「はぁ」



短い溜め息をついて、俺は入学生を見下ろた。



ニッコリと微笑んで喋り出そうとした、ら。


女の声で俺の声は消去された。


俺のここで言ってる言葉の意味はあるのか?


そしてなぜ叫ぶ。




なんて思いながら話し続けていると、何故か持ち上げられている1年を見付けた。なにやってんだあいつら?


…まぁ、いいか。俺には関係ない。



…………───────



「長かった〜」


「恭夜うるさい」

「……。」



今は教室に戻り中


ちなみに恭夜も匠も俺と同じクラス。つか、何であの馬鹿と匠と同じクラスなわけ?


あ、そうそう俺と匠と馬鹿は頭が良い。


だからクラスは特A。



「優様〜!」
「キャァ〜!」
「こっち向いてぇ!」




「………。」


特Aで良かった