彼女の嘘と俺の嘘



 不安というよりもサキはかなり怖がっている。


 『旅立つ日』には“命に終わりが来るとそっと知らされた”という歌詞がある。


 サキは自宅でパソコンを使うことができなくなるのを想定してメルアドを教えてくれたのだ。


 おれはサキを待った。


 しかし、チャットルームにサキがなかなかやって来ない。


 時間が流れるのが早く感じて、サキの声を聞けないことが、こんなにも不安になるなんて思いもしなかった。


 おれはケータイでサキのアドレスを打ち込み、メールを送った。