真剣に答えているおれ。


 そんな人間らしい心が宿っていたとは驚きだった。


 引き出してくれたのは間違いなくサキ。


 彼女は“ありがとう!”と、お礼を言ってくれた。でも、感謝したいのはおれのほうだ。


 このままチャットを続けていってサキを傷つけないかが心配だった。


 それには細心の注意が必要になる。


 おれはノートを開く。


 書く理由がそこにある限り。