「確かに零、顔色悪いぞ?」
鈍感な
陸斗でも
気付くぐらい
顔色が悪い。
「保健室で寝てこいよ」
椅子から
立ち上がり
零の両肩をゆるく掴む。
「あぁ……」
零が俺がのせた
手をはらい
扉に向かう。
そして
廊下に出ようとした零が
振り返り俺を呼ぶ。
「おい…お前の彼女さんがお前呼んでるぞ」
そう言って
廊下に戻って行った。
そのかわりに
朱李ちゃんの
可愛らしい顔が
見えて俺が近寄る。
「どうした?」
朱李は、
上目遣いで俺を見上げる。
「えっと……
顔が見たかったから…」
朱李の顔が真っ赤になる。きっと朱李は、
俺のことを本気で好きなのだろう。

