「そう……」
話し終わる頃にはずいぶんとこころは落ち着きを取り戻していて、痛みも、どことなく少し和らいでいた。
どうしてだろう。
まゆみさんには自然と全てを話していた。
もうひとりで抱えきれなくなっていたせいもあるとは思う。
でも。
ひとりっ子だからかな。
人生の先輩である以上に、おねぇちゃんのような存在だと、こころのどこかで感じていたのかもしれない。
ときどきちょっと、頼りないときもあるけれど。
なんて。
っと、それよりも、
「ごめんなさい。こんな話されても、困りますよね? それにそろそろバイトの時間じゃ──」
わたしも本当は一緒の時間から入る予定だったけど、さすがにお休みをもらうとしよう。
あぁ、そういえば今日は薫叔父さん用事があるとかで、草にぃとまゆみさんとわたしの3人でしばらく店を回さなきゃいけなかったんだっけ。
どうしよう。
少しは楽になったし、やっぱり、
「よし!」
「はい?」
突然、鞄をごそりごそりとし始めるまゆみさん。
「あ、あの!? まゆみさん?」
驚いてわたしが身体を起こすと同時に、鞄から取り出されたそれは、
「あ、もしもし? 草太?」
携帯だった。


