KEEP OUT!!


 わたしたちは変わっていく。

「この辺りがいいかなぁ?」

“立ち入り禁止”のテープを張り巡らせて、どれだけ拒んでも、

「もう少し下がいいんじゃない?」

 どれだけ押し留めようとしても。

「このくらい?」

 予測のつかない未来はいつだって、

「うん。いいんじゃない?」

 それをあっというまに飛び越えてくる。

「よし。これで絵はオッケーね」

 変わりたくなくて、

「パンフレットは記帳後に渡すんだよね?」

 変わって欲しくなくて、

「うん。叔父さんの方の準備は?」

 でも“変えたくて”。

「いつでも大丈夫だぞ」

 たぶん人は誰しも“今を変えたい”と思ってる。

「テーブルも全部拭き終わったわよ~」

 なのにそれが出来ないのはきっと、

「あ~どうしてこうチビすけってのは体力が無尽蔵かねぇ」

 変化を拒むために張り巡らせた“立ち入り禁止”のテープが、

「でもやっぱみてて飽きないっすねぇ」

 進もうとする自分自身の道をふさいでしまっているから。

「あ、ちょっとふたりとも遅い! もう準備終わったわよ!!」

 だから、怖れずにいよう。

「ねぇねぇ紗智ちゃん。来場者名簿の記帳、私が一番最初でもいい?」

 灯りがないなら自分で輝いて、

「え? あ、うん」

 険しい山なら休み休みでもいい、

「ほんと? やったぁ! 夢だったのよ~」

 まだ見ぬ未来は聖域(サンクチュアリ)なんかじゃない。

「あ、じゃぁわたしは2番目~」

“進入禁止”を飛び越えて、

「あはは、ふたりともありがとう」

 新しい、沢山のものをそこに築こう。


 未来は──