この話には続きがあって。
高校3年になったある日、亮平から手紙でなんと卒業後はあっちの大学にいくと言い出したのだ。
そのときわたしは猛烈に激怒した。
だって八重ちゃんはずっと高校さえ卒業してしまえば好きなときに好きなだけ亮平に逢えると、本当は物凄く淋しいのを我慢し続けていたから。
けれど留学のときと同様、1度決めてしまったことを亮平が変えるはずもなく。
ところが八重ちゃん。
「まぁ亮平くんだしねぇ」
そうあっけらかんとして認めてしまったのだ。
そんな彼女にびっくりしたわたしだけれど、本当のびっくりはまたその後で。
なんと卒業後、
「じゃ、いってきます」
彼女は“4個目のチョコ”を“作りに”カナダへと飛んでいったのだ。
あのときの行動力には驚きを通り越してむしろ気持ちの良さを感じた。
搭乗間際、彼女がいったひとこと。
「私も少しは紗智ちゃんを見習おうと思ってね」
わたしってこんなに無茶してたっけ?
と、心外な気持ちだったけれど、よくよく考えてみればまぁそういうところもあったかもしれないなぁ。
なんて。
今亮平は結局院にまでいっている。
アイツめ。
薄情なヤツ。
でもまぁ、アイツらしいといえばアイツらしいか。
だから今回、準備係と称して向こうから呼びつけてやった。
わたしの人生における一大イベントだからというとふたつ返事。
まぁ断ろうとしたら首根っこつかんで連れて来るくらいのつもりだったけど、ね。


