KEEP OUT!!


 そう、カレは──

「俺、今回そのバームクーヘン作ってさ……」

 そのことに──

「料理がどれだけ大変なことかって、わかった……」

 気付いてしまったのだ。

「そんで、やえっちが……“八重”がどれだけの想いで今までそいつを作ってくれてたのかも」

 うん。

「今までさ、本当に、俺すっごい鈍感っていうか。や、たぶん気付かないようにしてたんだと思う」

 うん。

「もし、そのことに気付いたら一気に3人の関係が崩れちゃいそうで、さ。だから八重が作ってくれてた料理に“うれしい”って気持ち“しか”出せなかった」

 うん。

「でも、たった1回作るだけでもこれだけ大変なのに……八重はずっと、ずっと前から作り続けてくれてて……」

 うん。

「もちろん、それだけが理由じゃないんだけど」

 うん。

「ともかく、その想いに答えを返すことを怖れてた俺は……ホント、すっげ最低なヤツで」

 うん。

「だから──俺」

 うん。


「八重に、俺から“告白”しようと思うんだ」