わたしたちは幼なじみで、親友で。
それでいてライバルで同志。
だから誰よりも相手に負けたくなくて、でも認めていて。
他人はそんなわたしたちのことを、
「“綺麗な関係”ですね」
と皮肉るかもしれない。
でも、わたしたちは知っている。
もしこれが綺麗事であったとしても、その綺麗事を実践することが何よりも難しいということを。
手放すことや、見限ること、諦めることは簡単なのだ。
“今のままで満足”だなんて言葉で自分を誤魔化すくらいなら。
こころの底では他人を妬んでたりするくらいなら。
傷ついて、傷つけてもその先に手を伸ばしていきたい。
そのことにわたしは、わたしたちは気付いたから。
「よし。じゃぁ先生方、御指導よろしくお願い致します」
わたしたちの1歩は、誰のためでもない、自分のためにある。
「泣き言は受付けないからな」
わたしたちの1歩は、誰のせいでもない、自分の意志で踏み出される。
「じゃぁ次は現国にいきましょうか」
わたしたちの1歩は、自信と誇りを持ち、胸を張って生み出さなければならない。
だってその1歩は──
──誰かのこころに足跡をつけていくのだから。


