青春というやつはけっこう“せわしない”やつで。
靴のヒモをもたもたと結んでいる間に過ぎ去ってしまう。
だから本当は、恋愛も、勉強も、友情も、この頃のわたしたちにとってはどれもスポーツのようなものなのかもしれない。
いろんなハードルがあって。
それにつまづいたりして、膝にや腕にいくつも傷を作って。
それでもわたしたちはかけていく。
“終わり”がこないようにと願いながらも、必死に。
「そういえば叔父さんお菓子でも買えっていってたけど」
運動が得意な人も、そうでない人も。
「ここにあるっていったら1kg入りの“あんこ”くらいなものよねぇ」
こころに筋肉はつけられないから、誰しも条件は一緒で。
「ちょっとコンビニにでも寄り道してこっか?」
おまけに実はゴールなんかなくって。
「うん。そだね」
ちょっと先行く人に嫉妬や愚痴をこぼしてみたり。
気付かない内に誰かの背中を押していたり。
思わぬ落とし穴に落っこちちゃったり。
でも、だからこそ。
こんなにもわたしたちの日常は色鮮やかなのだ。
ときどきそれがあまりにも過ぎて目眩を起こしてしまうこともあるけれど。
自分を出し切れるなら、それもきっといつかはちょっぴり甘酸っぱい想い出になる。
うん。
青春真っ盛り。
コンビニの“ソーダバー”を半分こにして。
大敵な陽射しには、並木の陰を天然のパラソルにして。
大いに有意義に歩きたい。
「あっ!?」
クラーク先生に報告できるような大志はないけれど。
「ふぇ? どうしたの?」
“今”を無駄にはしてません、と胸を張っていうことならできる。
「ソーダバー──」
ほら。
「──“あたり”だ」
ね?


