【短編】自分ウィキ

小山田は歪な笑みを浮かべながらスーッとガラスを通り抜けて部屋に侵入する。


ひ…っ!?


三田村の服を力一杯握る。


怖い。怖いよ!?


だけど視線を小山田から固定されたみたいに外せない。


頭から血が、それに眼球が冗談みたいに飛び出してる。


奥歯が噛み合わないでガチガチと鳴る。


「落ち着け、赤坂。大丈夫だ」


三田村も、怖い筈だろうにけど気丈に振る舞う。


私を守る様に覆い被さったまま。


「何の用だよ、小山田?」