「おまえら! こんなところで何してるんだよ!」



9月最後の日曜日。

都内某所の体育館。


あたしとカヨの姿に驚いているのは、バスケチームのユニフォームを着た五味先生、その人で。



「えっ!? どうして五味先生が!?」



驚いているのは、カヨも同様だった。



そう、あたしは

「カイト先輩の試合、見に行かない?」

と、そのチームに五味先生もいることは伏せてカヨを誘ったのだ。



「カイト先輩の応援です」



あたしの言葉に


「応援しに来る暇があるくらいなら、もっとドッサリ宿題出しておけば良かったよ」


五味先生がため息をついて去っていった。