その塾は、国立大学の合格率に定評がある。

クラス分けの試験を受けたところ、あたしはカヨと同じ「国立理系コースA組」に入ることができた。



「春から死ぬほど勉強してきたあたしと、のんびりしてたセーラが同じクラスって、なんか悔しいんだけど」



カヨはそんな憎まれ口をたたきつつ、「でも、一緒のクラスで嬉しい」と笑った。


塾には週に3日通うことになったけど、ちょうど部活のない日に重なっていたのが幸いだ。