「えっと……俺、ウサギ好きだよ? 小学生の頃、飼ってたし」



「髪も、こんな二つ分けで結んでるし」



「セーラのその髪型、初めて見たから新鮮だった」



「ノーメークだし」



「そんなに肌がキレイなのに、メイクするのはむしろもったいないくらいだよ」



「盲腸で入院中っていうのが、そもそもロマンチックさのカケラもないもん!」



ごねるあたしに、先輩がクスクス笑いながら

「分かったよ、じゃあ、今の俺の告白は無効ってことでいいよ」

そんなことを言ったから。



「えっ、無効は嫌!」



あたしはガバっと布団をはいで起き上がる。



そんなあたしに先輩は……


「じゃあ、有効ってことでいい?」


そう言って、微笑んで。