駅構内に駆け込むと、汗がドッと流れ落ちてきた。

胸の鼓動も、ドクドクと猛スピードで波打っている。


でもこれは、走ったからじゃなくて……


きっと、動揺しているから。



「お、お、お、落ち着け、あたし!」



あたしは小さく深呼吸をした。