まだ、道にはちらほらと、子供たちの姿が見える。

彼らも、降り出した雪に、いくらか心を奪われているようだった。

エレインは、微笑む。

「謝らなくてもいいけれど、雪なんて、それほど珍しくもないでしょう? そりゃあ、初雪だもの、気になるのはわかるけれど、馬車を降りるまでは大人しくしていてね」