マズい、と美菜の思考が止まる。 彼女たちには悪いが、美菜の中ではクラスでダントツの口の軽さを持つ子たちとしてレッテルを貼っている。 叶のこと、明日には広まってるな―― どんなことを吹聴され、どんな尾ヒレのついた噂が広まっていくのかと考えただけで、美菜は頭が痛かった。 心の中で、大きな溜め息をつかざるを得ない。 それでなくても田舎町。 直ぐに八百屋のおばちゃんすら、『美菜ちゃん、彼氏出来たんだって?』と言いかねない。