出口から出て来た晴香は、満足した顔で弘に向かって手を振った。
「楽しかったよ~。
あの楽しさをみすみす逃すなんて、二人とも本当に勿体無い!」
近付いて開口一番そう言った晴香の屈託のない笑顔に、弘と叶は苦笑いを返した。
晴香の言葉に美菜が、おかしそうに笑う。
「あとでもう一回乗ってくれば?」
あまりにも晴香が面白かったを連発するので、弘は多少うんざりした声で言った。
「う~ん。でもまた今度でいいや。
次は二人で来ようね」
晴香が美菜に向かって、誘いの言葉を口にするから、美菜は大きく頷いた。
久しぶりの楽しい雰囲気に、歩くだけでも自然と笑みがこぼれる。
絶叫マシンに乗ってきゃあきゃあと声を上げたら、とてもスッキリして。
うんざりした弘の顔や、それと知ってておちょくる晴香に、声を上げて笑った。


